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現代の日本は、誰もが最新の医療に基づく診療を受けられる社会になりました。しかし、その結果として高齢化社会が進行し、医療費の支出に保険料の収入が追いつかなくなってきています。本サイトでは日本の医療費の問題と、その問題に対して何が出来るのかを考えていきます。お問い合わせはこちらのメールフォームからお願いします。
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世界各国と日本の公的医療保険制度を比べてみると、日本の制度がすぐれていることがわかります。実際に日本の公的医療保険制度は2000年に世界保健機関(WHO)から世界最高の評価を受けており、その充実度は経済協力開発機構(OECD)の加盟国中でもトップレベルと言われているのです。それでは、各国の医療制度の違いについて見ていきましょう。
各国の医療制度を俯瞰してみると大きく3つのタイプに分けられます。
1.国営医療モデル・・・税金を財源とした医療サービスの提供で公的機関が中心のもの。イギリスや、カナダ、スウェーデンなどが採用しています。
2.社会保険モデル・・・社会保険を財源とした医療サービスの提供で公的機関と民間機関が混在するもの。日本やドイツ、フランス、オランダなどが採用しています。
3.市場モデル・・・民間保険を財源とした医療サービスの提供で民間機関が中心のもの。アメリカが採用しています。
イギリスでは、「国民保健サービス」という公的機関が医療サービスを運営しています。基本的に無料で医療を受けることができ、地域ごとにあらかじめ登録された診療所にかかることになります。そのため、患者が自分で病院などの医療機関を選ぶことはできません。もし、大学病院などでの治療が必要な場合は、診療所の医師に紹介してもらう仕組みとなります。
フランスやドイツなどのヨーロッパ諸国では多少の違いはあるものの、日本の「国民皆保険制度」と同じような形態をとっていて、基本的に国民は少ない自己負担で医療を受けられます。ただし、フランスでは開業医に2つの区分があるため、医療機関の区分によっては医療費が一定額を超えると自己負担となる場合があります。ドイツでは、大学病院での受診に紹介状が必要で自由に医療サービスを選ぶことはできません。
アメリカでは、国民の医療保障は公的な医療制度よりも民間保険が中心となります。公的医療制度は、高齢者向けのメディケアと低所得者と障害者向けのメディケイドのみだけで、対象者人口は約27%に限られています。そのため、一般市民は自己負担で民間医療保険に加入する必要がありますが、加入せずに無保険の状態になっている人が人口の約14%(4千万人以上)いると言われています。無保険の人が医療機関にかかった場合、多額の負担に悩まされることになります。
世界各国と比較してみることで、日本の「公的医療制度」がとても手厚く、医療が保障されていることが分かるでしょう。
生活習慣の乱れは病気の元となります。病気を未然に防ぎ、食生活や日常生活の改善を促すのが健康診断や人間ドックです。その健診を受けることを勧め、健診時に個々人の食生活のアドバイスをするのが、人間ドック健診食生活改善指導士です。看護師や栄養士が研修プログラムで資格取得が可能です。
高度経済成長期には景気は右肩上がりで国民の所得も同様に右肩上がりに推移してきましたので、国民皆保険制度にはなんの死角もありませんでした。ところが少子高齢化が進み景気停滞期を経た今、医療費の支出と保険料収入のバランスが崩れ、収入が支出に追いつかないという大問題が発生しています。
2008年4月に始まった後期高齢者医療制度は、75歳になると自動的に加入することになる独立した医療制度です。この制度の根底には高齢者医療の削減という考えがあって、それが運用上のいくつもの問題を内包しています。一番の問題は後期高齢者医療費を支える財源です。